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『肩をすくめるアトラス』アイン・ランド

カテゴリー:ステキな本たち、とか


今日は、やっと読み終わった『肩をすくめるアトラス』のご紹介です。

 

なんの書評で見つけたのかは忘れてしまいましたが、勢いで買ってみて(図書館になかったため(^^♪)、最初に本を開いてびっくりしたのが、その字の細かさと、字の詰め込みっぷり。
ページのホントにぎりぎりまで、文字で埋め尽くされているんです。
こんなに文字が詰め込まれた文庫本は初めて見ました!
しかも三冊もある。

文字が詰め込まれているだけではなく、日本語もなかなか難解で、読み進むのが牛歩のごとくのスピード。

おそらく原文の英語も難しいのだとは思いますが、あまりにも意味不明の文章がときどきありましたので、英語が堪能な方は原書で読むことを強くお勧めいたします。

図書館には第一部しかないですし、出版社はあまり聞いたことがない会社ですし、日本語も不可思議ですし、ちょっとあぶない本なのかしら、と思いましたが、
結論から申し上げますと、内容が思想的にあぶないのではなくて、たぶん日本語が難解すぎて、あまり需要がないのではないかと推測いたします。
が、その内容は、と~~~っても興味深い。
読みとおすのに恐ろしく時間がかかりましたが、その意味不明の日本語を乗り越えてでも、読んでよかった!と思える本でした。

 

著者のアイン・ランド氏は、ロシアに生まれ、アメリカへ渡った「アメリカの保守の女神」。
彼女の最高傑作が、この『肩をすくめるアトラス』なんだそうです。
アマゾンの解説によれば、「元連邦準備制度理事長のアラン・グリーンスパンら当時の若者に大きな影響を与え、米国議会図書館の調査で”聖書に次いでアメリカ人が最も大きな影響を受けた本”とされた」とのこと。

 

ごく単純に言ってしまえば、頭脳を使って新しい技術などの価値を生み出すひとと、搾取しか考えない「たかり屋」との対立軸で物語は進んでいきます。

が、それだけではなく、それ以外の一般のひとびとも、突き詰めると、頭脳を使うひと側の人間と、たかり屋側の人間に分けることができる。
また前者には芸術家も含まれていることも考え合わせると、「自分で生み出すひと」と「人から奪うことしか考えていないたかり屋」の対立といえます。

 

読んでいて思ったのですが、その違いは「この世界がゼロサムだと思っているかどうか」にあると思います。
ゼロサムだと思っているならば、自分の取り分を増やしたければひとから奪うしかありません。これが「たかり屋」側。
ゼロサムではないということを知っているならば、自分がどんどん生み出していけば自分の取り分もどんどん増えていきますから、ひとから奪う必要はまったくない。どんどん生み出していけばいいだけ。これが「自分で生み出すひと」。

人によって、「なにができるか」は違っていますが、それぞれ自分を最大限に生かして、自分なりのものをどんどん生み出していくひとだらけになれば、それはそれは豊かで穏やかな優しい世界になるのではないかと思いました。

 
また、「自己犠牲」というものは、一見、美徳のようですが、実は背徳と申しますか、まったく好ましくない行為である、ということも、しみじみと実感しました。
なんといいますか、「自己犠牲」は「たかり屋」と表裏一体の概念なんです、きっと。
自分でできることをどんどん生み出すひとだけの世界には、自己犠牲は要らないし、存在しない。


この本の中に「君が○○になったら僕は生きてはいない」という場面があるのですが、それが全く自己犠牲ではなく、自分の幸福の追求の結果として描かれています。
それがものすご~~~~~くすっきりしていて、おそろしく気持ちがよろしい。
自己犠牲的な「君が○○になったら僕は生きてはいない」と同じ言葉なのに、受ける感覚が全く違います。
自己犠牲的なものになんとなく覚えていた気持ち悪さの正体みたいなものが、わかったような気がします。
以前にご紹介したジャック・アタリ氏の著書で推奨されていた利他主義も、自己犠牲的な利他主義ではなく、自分の幸福の追求の結果としての利他主義だったんだな、と、すとんと腑に落ちたのでした。

 

ということで、ひとさまのことには構わず、私にできることをどんどんやって、生み出していくぞ~~~!とパワーをもらえた本でした♪
調子に乗って、アイン・ランド氏のデビュー作『水源』を購入してみたら、、、、、、これがまた字が詰まっていて、分厚くて、枕にちょうどよさそうな。。。のんびり読みま~す♡

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