ひふみんの引退~もっている男と藤井四段
カテゴリー:今日のできごと
ひふみん
こと加藤一二三九段が、昨日引退をなさいました。
東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われた引退会見では、奥様やマスメディアの方々に対する感謝を再三述べられ、とても感動的でした。
天才棋士と呼ばれた彼の引退は、ひとつの時代の終わりを象徴しているのかもしれません。
そんな彼の引退について、わたしがまず思ったことは、
「ひふみん、もってる!」
ひふみんの引退と藤井四段
最近は、ワイドショーにもよく出演され、そのキャラクターで人気を博しているひふみん。
棋士としての彼の軌跡や偉大な功績も、番組で取り上げられることが多いので、あなたもよくご存じかと思います。
「ひふみんアイ」もすっかりおなじみになりましたね。
でも、1年前、あなたは、ひふみんをご存じでしたか???
正直に言えば、わたしはまったく知りませんでした。
将棋と言えば、知っているのは、ほぼ羽生さんだけ。
そんなわたし(たち)に、偉大なひふみんを知らしめるきっかけを作ったのは、、、、そう、藤井四段ですね!
ひふみんの引退のタイミング
正直に言いますと、わたしは将棋のルールをあまりよくわかっていません。
わかっているのは、王将を詰めればよいらしい、ということくらい。
実は、わたしと似たようなかたが多いのではないかと思いますが、昨今は、将棋の話題で号外が出たり、ワイドショーでも将棋の対局を解説してくださったり、詰め将棋の解説をして下さったり。
一大将棋フィーバーになっています。
そのフィーバーをつくったのが、そう、藤井四段ですよね。
史上最年少でプロ棋士になった中学生が、公式戦で連勝記録を伸ばし続けていると聞いて、将棋になんの興味もなかったひとたちまで、
「今日も勝つか?」
とテレビの速報に耳をそばだてる判官贔屓(ほうがんびいき)♡
対局の様子のみならず、ごはんになにを食べたか、までニュースになるフィーバーぶりです(対局の内容よりわかりやすいですものね。
もし藤井四段がいなかったら?
これほどの将棋フィーバーはなく、ひふみんの引退も、もちろんニュースにはなったとは思いますが、将棋を全く知らないわたしまで、生で引退会見を見る、というような状況にはなっていなかったはずです。
つまり、藤井四段によって、ひふみんは将棋界以外の一般人にも広く知られるようになり、その引退が、より華々しいものになった、と言えます。
しかも、藤井四段の連勝記録の最初の対戦相手がひふみん。
藤井四段が破る前の最年少記録を持っていたのがひふみん。
これを「もっている」といわずして、なんというでしょう?
運のいいひと=実力をもったひと
しかし、もちろん、ひふみんが「もっている」だけでは、このような華々しい引退にならなかったのも事実です。
彼が、偉大な棋士であったからこそ、そしてお茶目なキャラクターだったからこそ、なのです。
ひふみんが、ふつうのおじいちゃんだったら、いくら将棋フィーバーになったところで、彼が取り上げられることはないですものね。
「運は実力のうち」
とよく言われます。
これは、「いい運に恵まれるのも、実力のうちだ」という意味に使われることが多いかもしれません。
しかし、「運を活かしきることができるのは、実力があってこそ」とも解釈することができます。
たとえば、いくらいい仕事をもらっても、それをしっかりこなせなければ、逆に評価は下がってしまいます。
また、いくらいいパスをもらっても、ゴール前のいい場所にポジショニングしていなければ、いいシュートを打つことはできないのです。
ひふみんの引退。
「もっている」ということについて、あらためて、深く考えさせられました。
実は、幸運というのは、みんなに同じだけ配られているのかもしれません。
それを活かして「運のいいひと」になるのは、活かしきるだけの実力があるひと。
幸運をあますところなく活かしきる準備、しっかりしておきたいものですね♡
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