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『時間は存在しない』カルロ・ロヴェッリ

カテゴリー:ステキな本たち、とか

 

こんばんは☆

さて今日は、『時間は存在しない』という本のお話。
なにやらスピリチュアル的な題名かと思いきや、物理学者が著したれっきとした物理学の本です。
筆者は「ループ量子重力理論」の第一人者。
もはや、そのことばだけで、私大文系のわたしは頭がくらくらしますが、「ループ量子重力理論」を語れるようになれ、というお話ではありませんので、心配ご無用です♪

さて、この記事のなかでは、若干のネタバレを書いてしまうのですが、
わたしがネタバレする以前に、なんといっても、著者が、もうタイトルで結論を言っちゃってる。
「時間は存在しない」
そう、時間は存在しないんです。
わたしたちが感じている「絶対的な時間」が、この宇宙に絶対的に存在しているということはあり得ない。
この本では、「わたしたちの時間に対する認識」→「ほんとは時間は存在していない」までを解説してくださっています。



伝統的な物理学からみた”現実”から、お話は始まる
その解説のなかでは、物理学には疎い一般の方にもわかりやすくするために、ということでしょうか、数式はほとんど出てきません。
たしか、1つくらいしか出てこなかった。
数式を使わずに物理学を一般人に説明するということは、物理学者にとっては本当に大変なことだと思いますが、この本は見事にそれをクリアしています。

ただ、私大文系で、高1のときに数学と物理学を捨てたわたしにとっては、やっぱりちょっと難しかった。。。

が、実はわたしがわかりにくかったのは、「わたしたちの時間に対する認識」を基礎づけている伝統的な物理学の話。
ニュートンやアインシュタインが、どのようにこの世界を記述しているか、という部分でした。
その先のお話、つまり、「実はこの世界はこういうふうにできているから、絶対的な時間っていうのはね、ないのよ」という部分については、すっと腑に落ちたのです。
だから、高校物理が苦手だったんだな、わたし☆



わたしたちの”現実”は「巨大な集団譫妄(せんもう)」!?
この本の言わんとしていることは、わたしが理解している限りでは、
〇宇宙は、たぶんすっごく微細で複雑.
〇その宇宙に対して、わたしたちの認知能力は、あまりにも粗い(宇宙のうち、ほんのわずかな部分しか認知していない)
〇そのちっぽけな認知能力で、広大複雑な宇宙をなんとか認知するために、わたしたちなりに(勝手に)秩序だて、記述したのが、いまわたしたちが「現実だ」と思い込んでいる世界である

この点につき、「巨大な集団譫妄(せんもう)」ということばを著者は使っています。
本文から一部引用させていただきますと
「わたしたちが見ている現実のありようは、わたしたちが組織した譫妄であり、それが進化して、結果としてはかなりよく機能し、わたしたちをここまで連れてきた」(本書203p)
ということなのです。

大雑把にまとめると、映画『マトリックス』のような世界だということですね。



「集団譫妄」と思えば,なんだか逆に自由かも♪
「”現実”は集団譫妄だ!」と聞いて、皆さんはどうお感じになったでしょうか。
ありえない、と思った?
それとも、「そういわれてみればそうなのかも」と思ったでしょうか???

前述のとおり、わたしにとっては、この世界観は、とってもしっくりくるものでした。
考えてみれば、映画『マトリックス』を見たときも、「ああ、実際はそんなふうになっているのかもしれないなあ」と妙に納得したものです。

また、思い返してみますと、「わたしたちは、この世界の全部を認識できていないだろうな」という感覚は、むか~しからあったように思います。
たとえば、宇宙探査機のニュースなどで、よく言われる「地球外生命体は存在するのか?」というお話。
それを聞くたびに、「いやいや、絶対存在するだろうよ~」と思ったものです。
生命体は、わたしたちが想像する古典的な火星人のような形ではなく、認識できないレベルで存在しているかもしれない。
探査機が、ただの石っころだと思ったその物体が、生命体かもしれませんし、わたしたちに見えない形で存在しているかもしれない。

そんな話を、友人の生命科学者に話したところ、
「いやいや、生命っていうのは、生殖するものっていう定義があるから、石っころは生命体ではあり得ないよ」というなんだか至極まっとうな答えが返ってきました。
でもね、そしたら「わたしたちが定義していて認知できるレベルの地球外生命体を探します」って言わないと、正確じゃないよね~、
でないと、「人間は、全部わかってるぞ、すべてを認知できてるぞ」ということが前提になっていて、なんだかとってもおこがましいよね、と思ったものです(いわなかったけど(^^♪)。

あとは、まあ、以前のブログのこの記事や、この記事にも書いた暦やこの社会の秩序も、全部人間が勝手に作ったものですものねぇ。。。

こんなわたしですので、ロヴェッリ氏のおっしゃる
「わたしたちが見ている現実のありようは、わたしたちが組織した譫妄」
が、しっくりきたのでしょうね。

だからといって、いまわたしに見えている集団譫妄たるこの”現実”のなかで、わたしがめちゃくちゃやってやろう、とか、劇的に何かを変えよう、とか思うわけではありません。
が、”現実”に対する感覚が一段と軽くなったといいますか、自由度が増したといいますか。
よりいっそう、人生が楽しくなりそうです♡

そんな経験をしてみたい方は、ぜひお手に取ってみてくださいな。



ちなみに、本書の帯が、この本の魅力をまさにぴったり表現なさっているので、ご参考までにご紹介♡
「きわめて独創的。現代物理学が時間に関する私たちの理解を壊滅させていく様を紹介している」(ニューヨークタイムズ紙)
「わかりやすく目を見開かせてくれるとともに、われわれの時間・空間・現実の見方を覆すような読書体験をもたらす」(タイム誌)
「時間の本質へと向かう、実に面白くて深い旅。この作品を読む人すべての想像力をとらえて離さない詩情と魅力がある」(フィナンシャル・タイムズ紙)
「スティーヴン・ホーキングの『ホーキング、宇宙を語る』以来、これほどみごとに物理学と哲学を融合した著作はない」(ガーディアン紙)

 

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