英語のコツ④ while/thoughの意味の違い・使い方
カテゴリー:学校では教えてくれない英語
ノンネイティブのわたしたちには、はっきりとわからない英語のニュアンス。なんとなく知っていても、なんとなくだと、なんとなく自信がなさそうな英語になってしまうもの。
もしくは、思わぬ誤解を生みかねません。
学校では教えてくれなかったそんなニュアンスの違い。
わたしが英会話の授業で聞いて「ほほう!」と感心したワンポイントをお伝えしているシリーズの第四回で取り上げるのは、whileとthoughです。
whileは、「~の一方」で、thoughは「~にも関わらず」。
ふたつの日本語訳は全然違うわよ、と思ったあなた。
そうなんですが、そうではないこともあるのです。
両方とも、日本語では「~が」と訳されることがあるのですよ。
それを英訳するときに、使い方を誤ると誤解を招きかねません。
ポイントは、単なる比較なのか逆接なのか。
あいまいな日本語の「~が」の意味をしっかり吟味することが大切なのです。
ちなみに、なぜここで英語の話?という疑問のかたは、こちらの記事へ♡
while/thoughの意味の違い
今回のお題のwhileとthough。
基本的な英語の意味は、上記にも書いたとおりで、とてもわかりやすいですね。
whileは、「~の一方」で、thoughは「~にも関わらず」。
whileはなにかとなにかを並列で伝えるときに使い、thoughは逆接の文章をつなぐときに使います。
今回の問題は、どちらも、日本語で「~が」と訳される場合がある、というところなのです。
「~が」だからといって、全部「though」を使うと、ちょっと感じが悪いひとになってしまうリスクが。。。
具体的な例を使ってみてみましょう
while/thoughの例
以下の日本語を、英訳してみて下さい。
①雨が降っていたが、たくさんのひとが集まった
②日本ではお箸を使うが、アメリカではナイフとフォークを使う
両方とも「~が」とあるので、ついthough(あるいはbut)を使いたくなってしまいますね。
でも、日本語の意味をよく考えてみましょう。
まず、①についてです。
雨が降ると、通常はひとはたくさん集まらないですよね。
したがって、「雨が降っていた」と「ひとがたくさん集まった」ということは相反する事実であり、逆接の接続詞thoughでつなぐことが適切です。
Many people got together though it was raining.
次に②についてです。
「日本で箸を使う」ことと「アメリカではナイフとフォークを使う」ことは、お互いに反する事実ではないですよね。
単にふたつの事実を並べているだけです。
したがって、ここでは逆接の接続詞は使えません。
While we use chopsticks in Japan, they use a knife and fork in the USA.
while/though 使用上の注意ポイント
日本語では、同じ「~が」になることがあるwhileとthough。
では、もし、逆接ではないのにthoughを使った場合はどうなるでしょう。
上記で挙げた例②を考えてみます。
例②は、内容は逆接ではなく、単にふたつの事実を対比して並べているに過ぎません。
にも関わらず、この日本語に対してthoughを使って訳すとどうなるでしょう。
Though we use chopsticks in Japan, they use knife and forks in the USA.
そうすると、単なる対比にはなりません。
「わたしたちはお箸使っているのに、アメリカではナイフとフォークなんですって~(まああ、いやねぇ)」という、日本語の原文にはない、なにやら深い感情あるいは感想みたいなモノが入ってしまいます。
もともとは、単なる対比に過ぎなかったのに。。。
場合によっては、「お箸も使えないんですって~、まあああ、アメリカ人はそんなものなのね」くらいの意味も持ちかねず、ちょっと嫌なひとになってしまうリスクがあります。
なので、
これ、鉄則です。
「~が」という日本語の接続詞が、逆接以外にも使われることがあるという点がクセモノですが、それに引っ張られずに、見極めて接続詞を使いましょう。
ちなみに、対比の場合、whileだけではなくon the other handも使えますね。
ただし、whileとon the other handは、文章にくっつく位置がちょっと違います。
While we use chopsticks in Japan, they use knife and forks in the USA.
=
We use chopsticks in Japan. On the other hand,they use knife and forks in the USA.
whileとthoughの違いについてお伝えしてきました。
日本語訳に引っ張られて、うっかりヘンな誤解を招かないように、注意点をしっかり頭に入れておきましょう!
Comments
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https://strumandthrum.bandcamp.com/
↑こちらのライナーノーツの4段落目で Though と While があり、意味や用法の違いを調べていたところこちらのページにたどり着きました。
Though
ハードコアは当時のアメリカのアンダーグラウンドを支配していたが、インディーシーンはそれほど重要ではなく〜
↑確かに逆接ですねWhile
著名な地下活動家でありコンピレーション監修者である〜は80年代をインディーロックの暗黒時代と呼んだ。だが、〜(我々)はこの忘れられた領域に光を当てようとしている。
↑完全な否定・逆説ではなく、それぞれの試みであって、確かに並列ですね。以上、とても理解が深まりました。ありがとうございました。また参考にさせて頂きます。
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ちょうどこちらの内容を調べていたところこちらにたどり着いたのですが、大変勉強になりました。
We use chopsticks in Japan, on the other hand,they use knife and forks in the USA.
whileは接続詞なのでwhileを使った文章はあっていますが、on the other hand は接続詞ではなく副詞なので上に転記した文章は間違っているような気がします。on the other handの手前で文章を切るべきではないでしょうか?